すずめの今昔
加賀百万石の前田家の所蔵品を保存・管理している成巽閣(せいそんかく)で江戸時代末期・元禄年間に『婦くらすずめ』と言う凧が揚がっていたと書かれた古い文献に出会い それを基に再現しました。

(成巽閣 http://www.seisonkaku.com/)
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凧作りの講師依頼!「その10」
凧揚げの開始時間が遅くなったので
予定よりも1時間遅く午前8時の出発になった。

目的地まで車を走らせながら
道路端の樹木の揺れや煙の流れがとても気になる。

目的地に近くなると道路脇の吹流しが真横に流れている。
その吹流しが吹っ飛びそうな勢いで流れている。

暫く走ると今度は真下に垂れている吹流しに出会った。

気にかけながら学校に到着した。

校内に入る前に風を感じてみた。
時には強く。
かと思えばピタリと止む風に不安を感じた。

短い間隔で風向き・強弱が著しく最悪の条件だ。
事故がない様に 風と相談して揚げるより方法がない。

体育館に行き 凧の裏面に持ってきた補強紙を貼り付けた。
作業をしながらも時々外の風の塩梅が気になる。

関係方面に風速などを問い合わせて貰った。
結果は強い時で7?8メートルの風速が予想されるとの事。

補強紙を貼り終え 糸目や反りをもう一度確認する。

予定の午後2時過ぎに生徒全員を体育館に集め
元阪神タイガースの川藤幸三氏の激励があり
終わってから風が強い中で揚げる為の注意を話した。

そして運動場でスタンバイ。

嫌な事に頭の直ぐ上で何層かに別れた風を感じた。

風が弱くなった瞬間を捉えて走る事にした。

「そ?れ」の掛け声と共に走るのだが
引き綱の元(凧から一番近い所)を任せた『あのお方』
何と『あのお方』が情けない事に『おコケになった』。

補強した以外の場所が破れ緊急に補修をした。

そして再度の挑戦。
信じられない・・・
同じ方がこけてまたしても 『シリモチをお付きになった』

それも10メートルも走らない所で。
こんな距離では凧が浮き上がった瞬間みたいなもの。

元スポーツ選手だからと安心していたが・・・

『おコケになり』 『シリモチをお付きになる』
その度に私は心の中で思いっきり叫んでいた。

  「ヘナチョコ!!」と。

ラストチャンスは方法を変更し挑戦した。
全校生徒の頑張れコールを受けてしっかりと揚がった。

生徒達は凧を降ろした。
全員が抱き合い万歳を叫んでいた。
校舎の窓から応援していた生徒達からも万歳が聞こえていた。

最初からこの方法を取ればよかったのだが
思ったより運動場が小さくて
距離を取れない事が原因だった。

失敗にもくじけず
簡単に諦めない強い精神力を培って欲しい・・・
そんな約束をして学校を後にした。
| 福井県・美浜小学校 | comments(0) | trackbacks(0) | |
凧作りの講師依頼!「その9]
小学校の卒業記念に制作した凧。
いよいよ明日が凧揚げ本番である。

11時から揚げる予定なので持って行く物などを準備していた。
何を忘れても忘れて行ってはいけない物は
弱い凧紙を補強する為の補強紙である。

その作業も計算に入れて出発の時間を計算していた。
2時間はかかるので7時には家を出なければならない。

ところが夜の10時頃に電話があった。

元阪神タイガースの野球選手で
川藤幸三氏の出身校と言うことは聞いていた。
凧紙に絵を書いている段階にも
彼は後輩に指導に来ていたらしい。

それで明日は本番だから
揚げ手として応援に来ると言う事も聞いていた。

ところが今までも彼の都合で揚げる時間が二転三転した。

この期に及んで「また」変更したいとの電話だった。

当初に打ち合わせでは10時からだった。
それが川藤氏の都合で11時に変更。
そして今回の電話では午後の2時10分からと言うこと。

「また?」とは思ったが仕方がない事で了解したが・・・

   そんな時間から凧を揚げて一体何時に終わるの?

   終わってから2時間もかけて帰らなければならないのに・・

   一体どんな目的で誰が揚げる凧なんや?

申し訳なさそうな電話の声ではあったが
切った後で怒りが沸々と湧いてきた。

芸能人か野球人か知らないが
その人の都合で予定変更ばかりしないで欲しい。

授業中に揚げたいと言う意向を汲んで
主人は会社を休んでまで行くと言うのに・・・・

今までも色々な団体からの要請で
講習会を数え切れないくらいやってきた。
全部ではないが何度も何度も思ってきた事が今回もまた。

  『ボランティァは非常に弱い立場だと言うこと』

他の人はどう感じておられるか分からないが
計画性のない所のワースト1が学校だと思う。
教育現場だから・・・とは思ってはいけないと
残念だけど今回もまた思ってしまった。
そうでない所もきっと有るのだろうけど・・・
| 福井県・美浜小学校 | comments(0) | trackbacks(0) | |
凧作りの講師依頼!「その8]
どうしたらあの障子紙の様な破れやすい紙で
凧を完全に飛翔させることが出来るかを考えていた。

製作前なら他の紙に変更も出来るが何しろ凧は出来上がっている。
あらためて凧作りの経験のない人に薦められるまま
その紙を使用した事のツケの大きさを実感していた。

  「この紙は強いと言われたんです・・・」

その紙をチェック出来なかった事が原因なのだろうけど
竹と言い 紙と言い ため息の出ることばかり。
糸目糸や揚げ糸は向こうで準備してもらわなくて
此方が準備したのでその点は良かったと思うことにした。

それで紙の補強は縦骨が当たる所と凧の対角線上に
特殊な紙を貼り付けて補強することにした。
この補強紙の分がまた重くなるが許される重さだろう。

特殊な紙と言うのは大きな凧を作る時の紙であるが
確かストックがあったはずだけど見当たらない。

最近はそんなに大きな凧は自分用には作ってないから
しまい込んだ場所を思い出せない。
孫守りをしながらの探し物は倍以上の時間を要する。

やっとのことで探し出した。
両面テープで貼る事にしたのでテープの巾を測り紙を切った。

縦骨の長さは分かるけどさて困った事が発生!

対角線の長さを計算しなければならない。
大体の長さを切ればいいのだがこの紙の余裕がない。

    縦の2乗+横の2乗=対角線の2乗

さて対角線の2乗を開かなくてはならない。

√なんて開く方法は忘れてしまっている。

平方根表はないか・・・手帳などを探すが出ていない。

でも何とか思い出しながら計算をしたら開けた。
主婦は普段はそんな計算はしないモンね・・・
平方根を開くことなんて・・・

でもチョッピリだけど
マダマダ私の頭も呆けてはいないぞ??と自信を持った。
この分だと将来 孫に数学の勉強を教えられるのではないかとも思った。
(一寸無理があるか・・息子に断られるか・・孫にも・・)

「√の開き方を覚えてる?」

帰宅した夫に聞いたら
当然だと言わんばかりの憎ったらしい返事。
「開けるぞ?」
会社でやってるんだろうか・・・まさか・・・

その後の言葉にガックリ。

「ところで何に必要だった?」
「凧の補強紙の対角線の長さ・・・」
「適当で良いのに・・・・」

チェッ!
私は残り少ない紙に無駄を出さないようにと考えてるのに・・・
こんなもんだわ・・
| 福井県・美浜小学校 | comments(0) | trackbacks(0) | |
凧作りの講師依頼!「その7」
とっても良いお天気に恵まれた。
早朝 今回初めての現地である福井県へ向かった。

福井県に入ると濃霧で視界が遮られた。
段々お天気が良くなるという事だ。

凧の組み立て・糸目調整・仮揚げまでを全て終えてきた。

実際に張り合わせ 絵を描いた紙に竹を置いてみた。
試行錯誤の結果やはり竹の重量が気になり
当初の予定本数より少なくすることで凧を軽量化することにした。

竹の本数が少ないと強風に耐えるか・・・と言うのも気になるが
必要以上の風が吹いた場合は中止を考えての事。

生徒も先生も父兄も経験のない人ばかりと言うこともあるが
どんな時にも怪我をしたり 事故を起こしてはいけないと言う事。
自分があそんでいて怪我をするのとは違うから・・・

土曜日で授業が休みなのに殆どの生徒が凧作りに参加。
先生方や父兄の手伝いもあり午前中に組み立てを終えた。

昼食をはさみ糸目糸をつけ
みんなの心を一点に集めて絞る「糸目調整」にかかった。
生徒達は冷えきった体育館の床に腹ばいになり
各段ごとに集められた糸の具合を見ていた。

協力の甲斐があり予定より短時間で糸目調整が済んだ。
全ての調整が終わり実際に運動場に凧を持ち出して仮揚げをした。

時々吹く風に乗せようと生徒達が走った。

一糸乱れぬとはこういう事。
糸目調整を真剣にやった結果が出た。

一本の糸の緩みもなく
一本一本が役目を果たしていた。

先ずは大成功!

しかし3月16日の当日までに
これ以上の竹の乾燥は期待できない。

凧は出来上がったが新たな不安材料の出現に頭が痛い。

凧紙がなんと薄く 何と弱かったことか・・・

私は先生に思わず言ってしまった。

「この紙は障子紙にケの生えたような物です」と。

案の定 仮揚げが終わり凧を降ろす時に
上下ともに横に亀裂が入って破れてしまった。

それは綺麗に補修しては来たのだが
次回も間違いなくこのハプニングは付いて回るだろう。

この対策をどのようにして次回に臨むかが大きな課題である。
| 福井県・美浜小学校 | comments(0) | trackbacks(0) | |
凧作りの講師依頼!「その6」
朝起きたら一面の銀世界。
明日 早朝に凧の組み立てに行かなくてはならないのに・・・

数日前から持病の治療に行っているが
この寒さがとっても応える。

凧を作るのは大抵学校の場合は体育館。
必要以上の広さで
床が冷たくて足元が凍えてしまいそう・・・
明日はホッカイロを一杯持っていこう。

さて明日一日掛けて凧の組み立てから
糸目の調整そして出来れば仮揚げまでを終わらなければならない。

何しろ何も分からない人たち相手だから
何処まで出来るか心配である。

今まで数え切れないくらいの凧の指導をしてきたが
一日で何から何までしなくてはならないは初めて。

子供の小さい凧ならいざ知らず
畳3枚分と言えば私たちの感覚では小さい方の部類だが 
一応は大凧の作り方である。

この様に強行軍で作るのは私たちの意に反している。

無理は聞ける範囲で・・・とは思っているが・・・

何時の間にか向こうのペースにはまってしまっている。
全て電話で打ち合わせと言うのがその原因だと思う。

凧が分かっていない人は簡単に物事を考え
自分らの都合ばかりを押し付けてくる所が多い。

知らない・分からないと言うものは強いもの・・・
あ??怖い???
| 福井県・美浜小学校 | comments(0) | trackbacks(0) | |